発砲ウレタン



 当HPで知り合った、エムエスさんが発砲ウレタンを実施しましたので、紹介させていただきます。画像、文章はご本人により提供していただきましたが、一部変更させていただいていますのでご了承下さい。

 発泡ウレタン施工 JZA70エアロトップリミテッド平成3年式
待ちに待った発泡ウレタン施工。あちこちのHPを見せて頂き、頭の中では既に”剛性”の上がった愛車が走っていたのだが、現実には時間が取れなくて相変わらずエアロトップの”グニャグニャ”ボディで走行していた。まずは愛車を前にして頭の中でシュミレーション。今までシュミレーションだけは何度もやっていたのだが、それ以上はやってみないと実感が湧かない。とりあえず一番大事なのはジャッキアップを安全に!次には発泡試験を丁寧に実施してイメージを膨らませ、あとは念を入れたマスキングが重要だという事はわかっている。ホームセンターで購入したジャッキ2980円のシェイクダウン。さて、何処にセットしようかで迷う。迷う。迷う。結局何処だかわからない。世話になっている店に電話するが、日曜なので誰も出ない。困ってしまい、すがる想いで船田さんに電話した。すると船田さん、丁寧に教えてくれて事なきを得た。ありがとうございました!さて、位置も決まったのでジャッキの付属の棒でアップする。最初はフロントをジャッキアップして後ろから注入開始する準備。お教えいただいたポイントにジャッキをあて、ストローク開始!コツン! おっ!! 車高が低くてジャッキの棒が上下できないためにジャッキアップが出来ん!!仕方ないので細めの鉄の棒を持ってきて地道にジャッキアップ。 ある程度の高さまでアップしたら付属の棒で一気にアップ!何とか馬をかませられる高さまでアップできた。
 ちょっと待てよ。馬を噛ませる所ってボディの継ぎの部分だよな。ということは先にマスキングしておかないとここから漏れるぞ。てなわけでジャッキアップしたままサイドシルの下の一部、ジャッキポイントを先にマスキングしました。馬を噛ませてジャッキダウン。既に大仕事を終えたように魂が抜けかかっている(笑)抜けかかった魂をマスキングで抑えて、車の方のマスキング。これは殆どが車の下を覗き込みながらの作業。新聞紙を敷いて仰向けにねっころがりながら丁寧にマスキング。これをしっかりやらないと漏れてくるからね。
 次にサイドシルのカバーを外す。70の場合、比較的大きな穴が4つほど開いているので作業は楽だと調べはついていたので安心安心。実際にカバーを取り外して見ると大きな穴の他にも小さな穴も開いている。透明のテープを張ればマスキングしたまま発泡状態を確認出来るのはありがたい。やらなかったけど(笑)カバーに共締め?で室内側のカーペット(上に置いてあるものではなく、全体に敷き詰められている方のカーペット)の端部がある。これは引っ掛けるような感じになっているので、これを外して内側を確認する。どちらかのHPに、これを外して中もマスキングしないと内側に漏れたウレタンがタンクコックレバーやトランクの開閉レバーを強化してしまい、使用不可の状態にしてくれるらしいという悲しい噂を聞いていたのでしつこい位にカーペットの裏側を見た。すると結構大きな穴が数箇所(忘れました)空いていた。これにもテープを止めてマスキング。私はシートは外さなかったのですが、スープラは大丈夫そうです。マスキングも終わり、しつこい位にワックスを掛ける。もうここまで来ると大仕事を終えたような満足感。もう良いかな?って感じ。いやいや、大事なことはまだ何もやってない。
 さて、発泡テスト。主剤、硬化剤の2液混合タイプ。説明には100cc同士を混ぜ合わせると書いてあったが、足りないなどというけちなことになると嫌なので50ccで試した。それでも500ccのプラスチックコップに溢れてきたのだからかなりの発泡率。それもかなり熱くなる。ジョウゴとコップと割り箸にも液体ワックスを塗りたくり、ビニール手袋にもベタベタにワックスを塗る。さて、作業開始!最初は粘度の高そうなB液をコップに入れる。最初は遠慮気味に50cc入れる。そして他のコップにA液を同量。これをドキドキしながらB液を入れたコップに注ぐ。気合いを入れて混ぜ合わせる。どんどん濁ってきてシュワシュワ言い始めて注入!
 注入っていうより流し込むって感じです。でも、あまりジョウゴに頼らないほうが良いかも。なるべくジョウゴに溜めないように穴に向けて入れるとスムーズに入ります。ジョウゴに引っかかるとジョウゴで発泡してしまうし、後の掃除が大変。2回目からは調子に乗って100ccずつ200ccで流し込む。結構大丈夫なものだな。150ccくらい大丈夫かも。でも、これを見ているひとはトータル200ccでやったほうが良いでしょう。何故なら後に出てきますが、発泡ウレタンは温度が発泡率に大きく影響します。ですので、私のように横着すると不足して買い足すか、発泡が忙しくて流し込みが間に合わなくなります。マスキングも丁寧にやったせいか一番後ろの部分で僅かに漏れた程度で済みました。一回目からちょっと時間を置いたのでそれ以降もれることもなく、どんどんサイドシルに吸い込まれていきます。どんどん行きます。それでも行きます。
 何回目かの”流入”を終えた頃でしょうか?何となく嫌な予感がして、残りの量を考えてみました。どうも量が足りなそうです。発泡を恐れて湯せんなどで暖めるという手法をとらなかったためか発泡率が不足したのかもしれません。慌ててドライヤーや200Wの電球を持ってきてボディ側を暖めました。時、既に遅し。結局、6Lセットでは不足することが確定的になってしまいました。一生懸命にボティと混合前のウレタンを暖めましたが前後左右を入れるのが精一杯。せめて2回目はジャッキアップしないで出来るように真ん中だけを残すこととしました。でも、説明書には「完全硬化まで24時間以上はエンジンも掛けるな!」などと書いてありますが、ジャッキを降ろすときには”ガンッ!”って凄い勢いで降りてきます。これだけで大分剥離したでしょう。”バキッ!”とか言ってましたし(笑)
 暫くして、2Lのセットを購入。Yスピードさんは本当に丁寧、迅速で、メールで訳を話したらあっと言う間に送ってきてくれました。ありがとうございます!2回目の施工。今後はジャッキアップもないし、天気の良い休日を利用しての施工です。暫くタバコを吸いながらウレタンを日の当たるところに置いておき暖めておきました。またもワックスを掛けまくって再び施工。今度はジャッキアップもないのであっさりと終了。あとは待つだけです。
 暫くしてシェイクダウン。70のエアロトップは騒音の嵐ですよね。私はマフラーもノーマルなのでボディの軋みはかなりあります。もっとも、慣れてしまっているところもありますが(笑)しかし小さな段差で窓廻りが”ギシッ”と言う音が見事に無くなりました。笑っちゃうくらい。テレビのアンテナをリアガラスの室内側につけているのですが、今までこれの振動する音なんか気にしたことないのに、こっちの方が気になるようになりました(笑)
 ロールバーなどは付けたことないのでどうなるのかは知りませんが、2万でお釣りの来る投資を考えると十分満足できる効果でした。70はクローズドボディでも剛性は高くはないし、特にエアロトップのオーナーは開放感を求めているのだから各種合成アップキットは使えない ことが多いじゃないですか。それを考えるとニーズに合っていると思いますよ。かなりお勧めです。

資料提供 エムエスさん